好きな事を好きなだけやれたら幸せか〜仏教の考察4


■“平和が大嫌い”


と言っている者が、

戦争を始めるのではありません。



世界の歴史を見ると、

平和を強く叫んでいた者が、

人殺ししたり

戦争を起こしています。



戦争を始める人の決まった言い分は

「平和を守るため」です。



■職場でも誰かを非難中傷する人は

「あの人がいると職場がうまくいかない」

と言うものです。



本当はその人がいると、

職場がうまくいかないのではなくて、

自分がうまくいかないだけなのに・・・



■私たちは自分にとって都合の悪い人、

たとえば、

この人がいると儲からない、とか

この人が邪魔で自分の意見が通らない、とか

そういう人を非難するときは

「みんなが迷惑している」

「あの人をこのままにしていてはよくならない」

と言い出すのです。



親鸞聖人のお言葉に

『愛憎違順(あいぞういじゅん)することは

 高峯岳山(こうぶがくさん)に異ならず』

という言葉があります。



順う者は愛して近づける

違う者は憎んで遠ざける

ということです。



言うことを聞いてくれる人、

自分の欲を満たしてくれる人は

「好き」

「いつまでも一緒にいたい」

そして何とか近づけようとする、

重宝しようとする



自分に苦言を呈するもの

自分の欲を満たすに都合悪い人は

「嫌い」

「はやくいなくなれ」

なんとか視界から消えてほしいと画策する。



「そんな心は高く大きく、

 高峯岳山と変わらない。

 なんと浅ましい親鸞だろう。」

親鸞聖人は懺悔されています。



自分の思い通りになる世界は

知らず知らずのうちに欲が肥大化して

醜態をさらす、恐ろしい世界だと感じます。